天井桟敷

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隣の家の少女 … ジャック・ケッチャム

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)

乗ったら最後、上昇一方ノンストップリンチを傍観するハメになる。

実際幾度となく現実に同様の事件がおこっているし、映画においてはもはや規制すらできないほどエスカレートする一方。違いと言えば成り行きの描写が細部まで詳細であることくらいか。

集団になるほどなぜか人間の残虐性は加速し激しさを増し、小さな波形が重なり合って更に増幅。

確かな理由なく暴力の快楽に酔いしれる者と、なすすべもなく屈辱に打たれる者を主人公と共に遠く眺める。

幼さ残る少年だろうが資質を持つ者はためらいなくやってのける。