天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

2007-01-01から1年間の記事一覧

2007年に見た映画ランキング

1. マッチポイント 2. 硫黄島からの手紙 3. ナチョ・リブレ 4. サンキュー・スモーキング 5. スーパーマン・リターンズ 6.メリンダとメリンダ 7.ぼくは怖くない 8.ぼくのニューヨークライフ 9.カポーティ10.ブラック・ダリア

トランスフォーマー

まさにスピルバーグ好みの仕上がり。カーチェイス。接近特撮もの。コドモみたいなオトナの鑑賞にも堪えられるヘンシンメカ。ちょっぴり青春ラブコメを織り混ぜ、グレムリンをもチラ見せる。この手の映画はこのようにキチンと作られていると非常に見やすいん…

パラダイス・ナウ

『自爆テロ』という行為が当初の目的から大きくハズれ、無意味と惰性の中細々と続けられていることに驚く。まるで映画にでも行こうと誘うような軽さの告知。パンをかじりながらの声明ビデオ撮影。「選ばれし英雄」「神の元へ行ける」常套句に全く心が同調し…

ハサミを持って突っ走る

『ユーモアあふれる』って。かなりシビアでぜんぜん笑えないんですけど~。ガチガチ硬質で息は詰まるが新鮮味はある。育児放棄の両親と変質者に包囲されてなお。自分を見失わない少年はある意味現代社会のりっぱなお手本には成り得る。『劣悪な環境にある子…

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

そしてハリポタ。こちらもいいかげんウンザリ。もう少年少女として認定不能なコドモ達も限界越え。先日の『小栗旬でコナン』のそいつぁ~ムリムリ!!度と同程度。こちらも押さえドコ皆無。山も谷も暗くフラットなその展開をなんとかしてくれ。もうラストがど…

パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト

もはやジョニー・デップの吸引力もここまで。子供らが食らいつくドハデな船上の戦いを抜けば中身カラカラ。その戦闘ぶりにしても「この場面!!」的印象に残るシーンは。全く。なし。ただひたすら新鮮味のないドタバタを延々見せられグッタリ。もう誰も。これ…

毛皮のエロス

ニコール・キッドマンお馴染み変わりネタに挑戦!モノ。であるが。やはりアカン。なにがイカンのか? 今回もまたまた中途半端。その美しさの対極にあるべきグロの部分が相当なまぬるい。せっかくの変態。フェチ。フリーク。が「姫ともあろう者がそれはいけま…

あるスキャンダルの覚え書き

ラストあたり多少弱体が見られるが、ジュディ・デンチの円熟演技に感心することしきりである。クールで自由奔放なケイト・ブランシェットもピタリ役。 ひとり身の寂しさが激しく歪んで、オトモダチを束縛したい病に憑かれたオールドなミスのお話である。 ス…

バベル

生活と生き方レベルの世界格差。な話なんだけど。金満傲慢なアメリカ人と日本人 vs 貧困刹那なメキシコ人とモロッコ人。の間にはモノスゴイ溝があって。おそらくそれはこの先も埋まることなどなく、ますます亀裂深まるばかり。と容易に予測されるわけで。そ…

ゾディアック

えええ――――いぃ!!長いわ!!長すぎる!!しかもなんなんダ?そこまで強引に引っ張っといてそのラストわ?? はああ……相変わらずデビット・フィンチャーは中途半端なんでやんす。 新聞社に勤めるパズル好きイチ漫画家が、殺人鬼の暗号文解読にハマった挙げ句、家…

プリズン・ブレイク

『24』より好きかも~。中盤ひとりひとりのエピソードが語られた後“vol.11”で最大級の波が襲ってくる。口内カラカラ。口の奥から心の臓のバクバク音が聞こえる。 それにしても。この凶悪にして変態&変質な御仁らのお話が『R』の指定もナシに一般家庭に流さ…

恥辱…J.M.クッツェー

些細な屈辱を振り切るつもりが恥辱まみれなる男の話である。己の恥ずかしい欲望と行為には関せず、自分外の恥ずべき行いには激しく反応する。最初の悪さを除き、南アという背景も相まってこの数々の辱めにほとんど口を挟む余地が。ない。これは恥ずかしい行…

灯台守の恋

秋はフランスの恋がピッタリ…と血迷ったわけじゃないけど。濃い系を期待していただけに秋風がしみた。それにしても淡白。この男女が惹かれる必然性がか弱い。『閉ざされた島の中で暮らす人妻』の前に『一途に愛してくれる実直な夫とは違うタイプの男』が現れ…

風の影…カルロス・ルイス サフォン

いわゆる型にはまった欧米ものとはひと味違う空気感。舞台はバルセロナなのだが、異質の異臭が漂う。どす黒い時代背景にありながら、少年から大人に成長してなお失われることのないダニエルの繊細な純粋さが、最後まで微動だにしないことが最大の核。腹黒い…

サンキュー・スモーキング

ジェイソン・ライトマンの脚本及び長編初と思えない監督ぶりに驚嘆。 タバコ業界が世間の激しいバッシングに曝されている現在。圧倒的劣勢の中『口で勝つ』痛快さとナンセンス。なブラックがおもしろい。逆風が強いほどキレまくる独創的論理。相手に応じて硬…

ゴーストライダー

ニコラス刑事。それ。ムリぽ。どんな演技力をもってしても。むりむりむりむりむりったらムリ―――――!!いっそ全編ドクロ顔で声だけ出演にしちゃえばよかったのに。キュートな青年。どーしたらこの顔になっちゃうわけ?エヴァ・メンデスも!ピーター・フォンダも…

ブラッド・ダイヤモンド

レオくん。完全ミスキャスト。キャラが甘すぎ。顔と体はもっと絞るべきでしたね。 加えて話の詰めがアマイ。『ダイヤを買わない』ことで。この国が救えると勘違いしかねない。 唯一『それがアフリカ』という言葉だけが真実ヲ物語ル。アフリカを知れば知るほ…

ラブソングができるまで

もはや。飛ぶ鳥をも蹴散らす勢いのラブコメ界の帝王ヒュー様ですからね。 トホホなくせにスマート。自虐のサジ加減も絶妙。この手の映画で彼の右に出る者なし。 ウワサ通り。冒頭。設定80年代の髪型、腰振り、POPなミュージック・クリップは自爆だった。さら…

MUSIC AND LYRICS …『ラブソングができるまで』サントラ

映画のために作られたオリジナル“Way Back Into Love”は秀作。ただただ。この曲が聞きたくて。サントラ購入。である。 こんな……。 たわいもないラブソングを聞いて。胸がいっっっぱいになるとは。予想通り。肩の力を抜いた作品を渡り歩くヒューさまらしい、…

ホテル・ルワンダ

以前読んだルワンダ『ジェノサイドの丘』の映画化。かなり噛み砕いた表現で理解しやすい。 想像を絶する虐殺もソフトに描かれているし、国連の無力さ、欧米諸国の徹底した無視などもセリフによって淡々と語られる。裏を返せばかなり甘いのだが。 野蛮な方法…

災いの古書…ジョン・ダニング

このシリーズは評判がいいのでずっと読みたいと思っていた。なるほど元警官クリフは熱血正義漢だし、パートナーの弁護士エリンもバリバリキャリアのいいオンナ。到底あり得ない仰天伏線はないが、もっともっと先へ!!と読ませる力量十分。ラスト付近。この…

11:14

ゴースト・ライダーを借りたかったのに。ないものはしかたない。散々迷ってヒラリー・スワンク&パトリック・スウェイジペアに決定!!PM11:14半径せいぜい1kmの範囲内で不幸の連鎖が起こるお話。う―ん。うまく繋がった!ホっとするも。チマチマこぢんまりまと…

考える野球…遠藤友彦

トマコマのエントモ(駒澤大学附属苫小牧高等学校のメンタルコーチ&熱血野球塾主宰 遠藤友彦氏)本である。あまりにも当たり前のコトが書かれているにも関わらず、今全くそれが機能しない社会になっちまっていることに気づき、反省と開眼が交互に積み重なって…

ナイト・ミュージアム

やっっぱり。ベン・スティラーが好きだ。大ヒットの最大功労者はまちがいなく彼。役は並はずれたおバカでも出来すぎ君でもない『中』の設定。夜警2日目からが彼の真骨頂である。してやったりと喜んだのもつかの間、さらに過酷な事態が発生、サルに対し執拗…

ぼくのニューヨークライフ

ホントにこのオヂさんときたら。いくつになっても恋に恋することをやめられない。その飽くことなき恋にまつわる探求レポートには脱帽デス。彼を突き動かすモノって。『愛』じゃなくて『恋』なんだよね。近年の作品を観ていると。自身が老いを感じつつもなお…

ピカソ展

野球三昧。食傷気味のオニギリ生活にちょっとだけパンとワインを…ってなわけで。朝から仕事サボって県立美術館で開催中のピカソ展に出かけた。 彼は私のスーパースター。10代前半にして。すでにどんなものであれ完璧な描写テクを極めたホンモノの天才なのだ…

ドリームガールズ

成功と挫折そして希望…定番中の定番テーマではあるが、こいつぁ是非舞台を観てみたい。てもんだ。ジェニファー・ハドソンがドラゴンのような猛火を吐きまくり、その猛烈な荒々しいパワーに吹っ飛ばされそうになりますな。どうやら彼女は普段もあのまんまらし…

リトル・ミス・サンシャイン

負け組一家のドタバタロード・ムービーである。どいつもこいつも見た目十二分に怪しいのだが、すぐに安っぽいペラペラな人間性と激しく偏った思考の持ち主らであることが明らかになる。唯一愛らしいリトルサンシャインがてんでに吹っ飛びそうな家族をかろう…

It Can Happen To Anyone …Elisabeth Withers

ブルーノート(かい!!)イチオシの正統派歌姫。ノラ・ジョーンズとは全く趣が違って、ぐいぐい力で押し切るタイプ。曲調はものすごく保守的でオーソドックス。どちらかといえば古めかしい。しかし、聞く者の顔をグイと引き寄せるその自信と力強さのオーラが…

it won't be soon before long … maroon5

前作はふんわり感があり、まさに日曜の朝に聞きたい清々しい仕上がり。 今回はギラギラやギトギトを抜き取った70年代ディスコ調。 押しつけもしつこさもない軽さはクセになる。まるでエアインチョコ。甘みも食感もちょうどいい。そのまま流しっぱなしが気持…