天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

風の影…カルロス・ルイス サフォン

いわゆる型にはまった欧米ものとはひと味違う空気感。舞台はバルセロナなのだが、異質の異臭が漂う。どす黒い時代背景にありながら、少年から大人に成長してなお失われることのないダニエルの繊細な純粋さが、最後まで微動だにしないことが最大の核。腹黒い…

サンキュー・スモーキング

ジェイソン・ライトマンの脚本及び長編初と思えない監督ぶりに驚嘆。 タバコ業界が世間の激しいバッシングに曝されている現在。圧倒的劣勢の中『口で勝つ』痛快さとナンセンス。なブラックがおもしろい。逆風が強いほどキレまくる独創的論理。相手に応じて硬…

ゴーストライダー

ニコラス刑事。それ。ムリぽ。どんな演技力をもってしても。むりむりむりむりむりったらムリ―――――!!いっそ全編ドクロ顔で声だけ出演にしちゃえばよかったのに。キュートな青年。どーしたらこの顔になっちゃうわけ?エヴァ・メンデスも!ピーター・フォンダも…

ブラッド・ダイヤモンド

レオくん。完全ミスキャスト。キャラが甘すぎ。顔と体はもっと絞るべきでしたね。 加えて話の詰めがアマイ。『ダイヤを買わない』ことで。この国が救えると勘違いしかねない。 唯一『それがアフリカ』という言葉だけが真実ヲ物語ル。アフリカを知れば知るほ…

ラブソングができるまで

もはや。飛ぶ鳥をも蹴散らす勢いのラブコメ界の帝王ヒュー様ですからね。 トホホなくせにスマート。自虐のサジ加減も絶妙。この手の映画で彼の右に出る者なし。 ウワサ通り。冒頭。設定80年代の髪型、腰振り、POPなミュージック・クリップは自爆だった。さら…

MUSIC AND LYRICS …『ラブソングができるまで』サントラ

映画のために作られたオリジナル“Way Back Into Love”は秀作。ただただ。この曲が聞きたくて。サントラ購入。である。 こんな……。 たわいもないラブソングを聞いて。胸がいっっっぱいになるとは。予想通り。肩の力を抜いた作品を渡り歩くヒューさまらしい、…

ホテル・ルワンダ

以前読んだルワンダ『ジェノサイドの丘』の映画化。かなり噛み砕いた表現で理解しやすい。 想像を絶する虐殺もソフトに描かれているし、国連の無力さ、欧米諸国の徹底した無視などもセリフによって淡々と語られる。裏を返せばかなり甘いのだが。 野蛮な方法…