天井桟敷

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侍女の物語…マーガレット・アトウッド

侍女の物語

空想近未来。原子力発電の事故または戦闘により人間の生殖機能が著しく低下。
国家は女性を子供が『生める女』と『生めない女』に振り分ける。
生めない女は生産作業等に従事、生めそうな女には再教育し子供を作る作業を強いる。それは高等官僚の侍女となることを意味し、表
向きはそれ以外の男からの保護、裏面は権力者の種の温存と快楽である。
ひとりの侍女の日記形式で物語は進むが、屈辱と絶望、羨望とかすかな希望、自殺や発狂すらままならない監視下での感情を押し殺した生活が語られる。

突拍子もないようでありながら、過去の歴史と照らし合わせればなきにしもあらず。な話に引き込まれる。
その発想にも驚くが、公開縛り首処刑や手足を切り落とす罰等、歴史的に進歩しない人間の程度を見せることで、乾燥感と圧迫感がさらに倍増。

革命的ラストが希望か。