天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

国語教師・・・ユーディト・W・タシュラー


今年、否、近年ベスト1

出だし、唐突に去った卑怯な男に対する重い系女の恨み節かと思いきや、徐々に長い時間をかけ自力で自分を立て直す様、ささやかで満ち足りた空間に身を置く幸せの物語である。

過去の傷を蒸し返され心乱されるも、以前のような同等の立場ではなく数段上から俯瞰できる意識の高みに深く感じ入る。

この軽薄な男には生涯かけて深く懺悔してほしいと願わずにいられないけど。