天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

約束の地



アレだ、と思って借りたものがとんだ勘違い。
この広大な荒野がどこなのか(後調べてパタゴニアと判明)、どこを目指しどこへ連れて行かれるのか、男と共に彷徨うこととなり臨場感2割増し。
音楽はほぼ使用せず、見えるまま草木を揺らす風音、足音などが放浪の先の漠然とした不安を助長し煽る。
ヴィゴはやはり凄かった。
華やかさを押しつけないので、このまま一生賞レースを勝ち抜けないかもしれないが。その地味過多こそ最大の魅力と映る。むしろアラゴルンこそ違和感があり彼の本質と似つかわしくない印象が強かった。
コメディ以外個性的すぎる作品に登場することが多いが、ヴィゴが演じることでこんなにもキャラに深みがでるものか、最後は決まって同じ感想を抱く。
詩的で哲学風。とても新鮮だった。