天井桟敷

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ウィンターズ・ボーン

ウィンターズ・ボーン スペシャル・エディション [Blu-ray]

アメリカの貧困層とは明らかに違う空気感漂う極貧地帯。

一族という括りであったり、麻薬製造が生業だったり、ここはまるで…

ミズーリ州に実在するヒル・ビリーと呼ばれる被差別貧困層であるらしい。

ガラクタ溢れるボロ家が点在し、生まれて死ぬまで貧困から逃れられない、ある意味インディアン居留地以上の最果てである。

日々薪を割り、仕留めたリス肉とじゃがいもでシチューを作lり家族の面倒を見てきた17歳の少女が、覚醒剤密造容疑で捕まった父の失踪で保釈金のカタに土地家を奪われそうになったため、父を探すべく一族でもある組織の深部に踏み込んでゆく様を描く。

軍隊に入るかクスリを売るか以外の仕事はなく、それでも強くただひたすら強く家族を支え続ける少女の姿を鮮烈に映すが、結局一家の未来に一筋の光すら見いだすことができず不穏のまま物語は途切れる。

小説もなかなかおもしろそうである。