天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

エミリー・ローズ

出だしはホラーだが…しだいに法廷ドラマに転じ、最後は宗教論の域に。

そうきたか。丁寧につくられているしバランスもいいが、ホラーとして怖くない。法廷モノとして迫力不足。宗教結論が弱い。どれかひとつにもっと比重を置いて攻めていたなら…と惜しまれる。。。しかも『実話』を強調しているところがなんとも興ざめ。これがフイクションだったらねぇ。

エミリーは敬虔な信者なのだから、悪魔の存在の有無より、神の意思による試練を前面に出した方がずっとよかったように思う。『悪魔は確かにいるということを知ってほしい』という主張は…ごく普通の人にはかなり受け容れがたいと思われる。
宗教観に関しては、ラース・フォン・トリアーの『奇跡の海』でドッテン腰抜かしたので、この程度じゃ物足りない