天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

帰ってきたドラキュラ

大人になって改めて見直すと‥実に見どころ満載!!驚きの連続だ。

出だし。“最初の犠牲者!教会の鐘から逆さ吊り”のシーン!!なんと!手前に逆バンザイの美女の脇の下が!しかもアップだ!…なんか‥剃りあとが…青いよ…。

今回は登場人物が意表を突く。まず落ち武者ヘアーの神父登場。酒をあおりドラキュラに怯える毎日。ドラキュラに遭遇するやすっかりビビって金縛り。ドラキュラの力の前にあっさり屈し、あろうことか下僕となりせっせとご奉仕だ。ワナをしかけるわ、哀れな犠牲者の遺体を焼却処分するわ、果ては司教様にまで手を掛け殺人事件に発展。ドラキュラに支配され逆らえないとはいえ、相当な悪事の数々。牧師様にここまでやらせる…?!

さらにドラキュラと対決する若者が、頑固一徹無神論者』ときたもんだ。偉大な司教様の前でも「神を信じない!」とバチ当たりな論理を展開、挙げ句、やっとのことで杭を打ち付けたドラキュラにとどめを刺す「神の言葉!」をど―しても言えず、復活させてしまうのである。ひえぇぇ~「言えない!!」ってさ~、アンタ恋人見殺しかよ―!

しかしラスト。牧師は改心し、ヘブライ語で神の言葉を唱えて悶絶、若者は厳かに十字を切るのであった。やはり神の力におすがりし、神に感謝し称えよという神々しい結末だ。

女達の発情もさらにグレードアップ。リー様に見つめられ‥自ら服の胸元を開け広げ、期待にうち震え横たわる白い首筋…に散々じらしながら赤い唇が近づいていく……。かなりエロいっ!!

でもリー様って完全なる『オレ様S』。どんな美女だって所詮血を吸うエサにすぎず、エサは決して甘やかさない。服従させ、思い通りにいかない時には容赦なく張り倒す。ヒスを起こしたリー様が美女をバシバシぶってる!!血を吸われる快感に囚われた女達を自在に操るあなたって…まるで悪徳麻薬ディーラーだわ!

あ――おもしろかった!『ドラキュラの花嫁』って作品名だけははっきり憶えてるんだけど、この2作品の内容にはぜ―んぜん覚えがなかったので実に新鮮。大満足であった。

そーいえば同じ頃。ジュリアーノ・ジェンマのマカロニ・ウエスタンもよく見ていたっけ。。。コドモながらあの甘い爽やかマスクにはすっかりやられた。こっちも!見てみたいかも~。彼ってピーター・フランプトンにチョイ似。。。このふたり。一体。今何処で何を…。