天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

ナルニア国物語/ライオンと魔女

先に『ロード・オブ・ザ・リング』ありきの息子は相当食い足りない様子。いかにもディズニーらしい大甘ファンタジー。こんなにお金かけてはっとする場面がひとつもない。印象に残る美しいシーンもない。相変わらず可はなく同時に不可もないという安全第一映画。

子役達。きっちり仕込まれているルーシーはすでにテンプルちゃん状態で全くそつなどなく、ディズニー・ワールドにおいては最適役であろう。エドマンドは見た目イメージ通りなのだが最後まで硬いまま。ところが控えめキャラで印象が薄かったピーターとスーザン。後半にさしかかりると、ぐっと重量感が増してきた。もちろん技に長けているわけではないのだが、しだいに表情豊かに、役へゆっくり近づいていった感あり。普通の子供が王子と王女になる話とリンクしてちょっと感動的。