天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

荊の城‥サラ・ウォーターズ

最近すっかりミステリー漬け。

19世紀半ばの猥雑なロンドン。

しかるべき身分の人が入る精神病院の描写に関心しているうち、突然展開が直角に折れて驚く。

まぁ、一番のビックリは朗読会のくだり。そこから転調しまくりで、こっちの主役とあっちの主役が入れ替わり立ち替わり自己主張しはじめ、転がり落ちる石のごとく。

下巻は少し疲労したが人生イロイロ。連続する以外な展開にも次第に思考が慣れる。

続サラ…『半身』を読み始める。

こちらも同時代の設定で上流階級の女性と刑務所の女囚が絡みあう話。

精神病院同様刑務所内の様子は興味深く、押しつけがましさがなくスラスラ読みやすい。