天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

えいが マ行

マティアス&マキシム

youtu.be 辺り構わず噛みついていた犬が礼儀正しく振舞えるようになった風。 まだまだ若いのに酸いも甘いも数々の修羅を乗り越えテクニックが冴える熟練監督のようである。 自身が充実の日々の中で満たされているのだろう。 稲妻のような瑞々しい恋とその気…

BOSCHシーズン1

youtu.be 正統派マイクルコナリーのイメージにキッチリ沿う。 義理と人情、正義と義務は譲らない超化石オヤジ刑事。 LAの街並みや夜景をバックに流れるジャズ、古き善きハードボイルドを現代に再現。 登場人物隅々まで丁寧に作りこまれているので結末は見えにくく目が離せない。 一…

ミニーゲッツの秘密

出だしの甘いロリポップはほんの軽いジャブにすぎなかった。好奇心旺盛すぎたハメはずしまくり女の子の暴走に留まらず。全てがユルかった70年代の設定でなければシルアスな問題作になりかねない危うさを孕む。大人コドモ時期のわけわからん混沌と混乱と悶々はシュールかつリアルで…

マジックマイクXXL

http://wwws.warnerbros.co.jp/magicmikexxl/characters奇しくも直前地上波でホワイトハウスダウンの放映アリ。チャニングのチャーミングな澄んだ瞳としなやかな肉体を拝んだばかり。そのわずか2年後、岩のように改造しすぎた肉体と強調されたエラをひっさげパフォーマンス再び。体が全く…

真夜中のゆりかご

ついデンマークに反応。おもしろくないことはないが、サスペンスかヒューマンか中途半端。どちらか落とすべきだった。北欧の俳優はかなりいい。主役はゲームオブスローンズでも活躍中(未見)。

マミー

https://youtu.be/OLc9vRvchio今年の映画は大当たりであった。中でもグザビエドランの異彩は突出。このマミーでも無駄のない展開といい1分の隙も遊びも許さない濃密といい、ズバリ核心をグリグリ抉る凶器で希望と絶望両極を突串刺しする様に胸が痛む。怒りや憤りに似…

マッドマックス怒りのデスロード

https://youtu.be/4Krw9BbjzKQあんなに初々しい(頃があった)メルギブソン衝撃の前提ありきではなかなか踏み込めないリメイク。ジョージミラーのノンストップ疾走は小気味よく、魅せる映画としてすこぶる見栄えがいい。トムハーディはオリジナルから完全に分離独立したキャラ、シャーリーズセロンはシ…

マジック・イン・ザ・ムーンライト

今回ウディアレンの捻くれと皮肉を代弁するは英国王コリンファース。この人に任せときゃ安心安全安定パイ。アレンに足りない「それでも余りあるステキな魅力的純真」まで加味してアレンを再現。エマストーンは常に淡柔らかい服(センス抜群)を身に纏い妖精のように愛らしい。恋の気づきと駆…

ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション

https://youtu.be/ES8oe8PJF6Aレディースデー&レイトショーに誘われお付き合い鑑賞。どーしよーもなく橋田壽賀子劇場。ファミリー(仲良しメンバー)とファミリー(熱狂的支持者)が固く結託したお約束納品。友情と根拠なき信頼を糧に悪党と対峙する世界観がありえない程ネバーランドすぎて…

まぼろし

つい観そこなった。オゾン初期作。当然スイミングプールの頃よりランプリングはずっと若く。同年代の女性より現実離れした妖艶美が漂う。長年連れ添った夫の失踪による深い喪失感は現代においてなかなか共感し難いが、義母との確執や軽い男のやりとりが抜群のリアリティーを醸…

マイ・マザー

平に感服ス。19の若さで。今この時代に。母と息子、それぞれの未熟さが招く衝突を真正面から完璧に捉え。強烈な美学と哲学を感じる。この才能は紛れなくホンモノ、先の作品が待ち遠しい。決して偏見ではなく。ゲイの監督は容赦ない鋭いキレと深い闇を見据える眼力を…

胸騒ぎの恋人

若干20歳でこの水準、グザヴィエ・ドラン恐るべし。若々しく青臭い三角関係の激しい揺れを鮮明リアルに描き、追い込まれていく心情奥ヒダを細やかな演出で表現。無意識に?その気にさせる麗しき金髪巻き毛ちゃんの罪深い仕草、抗えず狂おしく恋焦れ嫉妬に駆られる滑…

昔々、アナトリアで

表面上ギャグともとれるセリフの端々に各々の問題が見え隠れするが、進行するにつれけっこう深い部分を突いてくる。 天使のように美しい娘も結局辺鄙な村で朽ち果てる。件はよくよく無常を指していて感心した。 家なき丘を数十キロも縫って走る舗装道路や素朴な住…

マッド

http://youtu.be/oPXHwFbjJQI ポスト スタンドバイミー。などと侮るなかれ。教養も金もない田舎者が安っぽい女に愛を貫く、傍から見ればゴミのような話である。 フツーの映画であれば好評価であろう少年たちも、マシューマコちゃんの迫力の前ではすっかり霞み、まるで一人芝居…

マジック・マイク

ソダーバーグがスタイリッシュを魅せる。 イケメン+肉体美、ダンスだけでも楽しいストリップ、マシュー・マコちゃんの意外な一面もヒューヒュー楽しめる。 完成度の高いダンスパフォーマンスも含め主役当人ほぼ実話とか。 かなりスカッと好みの部類。

メンタリスト シーズン4

レッドジョンさえ気にしなければ、ユルユル楽しい。 だらしなくルーズでもやっぱり甘すぎるサイモンベイカーが拝める。 今回もカールした金髪と睫毛がくすぐったい。 それがすべて。

マーサ、あるいはマーシー・メイ

エスカレートするカルトと深い洗脳と終わりなきフラッシュバック、 典型的な狂気の行進である。 脳の奥まで入り込んだ菌を完全除去することは不可能なのだろう。 一度思考を他人に委ねてしまうと、己の力でコントロールする能力が退化、舵取り不能となって魂は生涯彷徨い続けるのだ…

ムーンライズ・キングダム

箱庭のような島、ドールハウスのような家々を背景に、 12歳のはみ出し者ふたりの駆け落ち劇。 ブルース・ウィルス、エドワート・ノートン、カーラ、子どもたち、ビル・マーレイ以外皆可愛い。(司令官がハーヴェイ・カイテルと気づかず驚く) ウェス・アンダーソンの作品は全体緩く見えるが、締めるべき要所(セリフ…

ムースの隠遁

棘がプツプツ突き刺さったアンニュイ。 オゾンのケーキは見目麗し完璧レシピなのだが、あちこち意図的に仕込んだ酸味や苦みのせいで、単純にケーキと呼べないものに仕上がっている。 セリフは鋭利でスッと刺さり、時折捻られ、後半じんわりボディに効いてくる。 もしか?結末ビンゴが…

メンタリスト サードシーズン

チームの呼吸ピタリ。一番脂が乗ってる時期かも。 変わらずゲロゲロやグログロのないソフトで良心的殺人事件が心地よい。1話1話ほのぼのしながらの最終話、いきなり急ハンドル急発進、車から突き落とされて置き去り。 モチロン続くわけですが、この後の展開の妄想が頭の中をグ~…

ミッドナイト・イン・パリ

ウディ・アレンのピュアとオーウェン・ウィルソンのピュア。 あまりのロマンチックにクラクラ目眩。 情熱的でありながら決して流されないニューヨーカー的スマートさに焦がれる。 年を重ねてなお熱意褪せることなく真剣に人生や恋を語るその姿勢は目指すところでもある。 ウディ・アレンは最近自身の小うるさ…

メランコリア。

これっぽっちの容赦もないラース・フォン・トリアー作中、軽めで難易度低い内容であった。 しかし掘り下げは十分、監督本人を悩ます鬱のだるさを余すことなくリアルに描いている。 キルスティン・ダンストなかなかやるじゃん、だったし、24の残像を見事払拭できたキーファー・サザーランドは幸…

メンタリスト セカンドシーズン

ファーストシーズン以上滑らかにグイグイ波に乗ってきたカンジ。 1話完結する事件の展開は軽妙でとても見やすい。 しかしながらレッド・ジョンの件になるとあまりにも浮世離れすぎて急激に興ざめる。 レッド・ジョンにさっさと片を付け、横関係だけ残した完全1話解決事件としたほ…

ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル

シリーズ中一番おもしろかったかも。 今回危なっかしい人物投入で、キンキン緊迫した場面をユーモアで弛ませ、良 い意味で余裕綽々、幅広がった感あり。 まあ007同様そこそこ。ハズレなし。が売りなんだけど。 キザなラスト決めゼリフが久々大アタリ。 今回悪役にミレニアムのミカエルを…

マチェーテ

ブラボーブラボー。ロドリゲス。 ダニー・トレホとにかくカッコイー どこが? 答えはジェシカ・アルバの「本当に紳士なのね」にあり。 そう。このメキシコ劇は西部劇のオマージュ。 かつての保安官(連邦捜査官)がガンとマチェーテで悪い奴らに復讐する話であ る。 テキサスとメキシコ国境を舞台に、パツンパツン…

ミレニアム3眠れる女と狂卓の騎士

小説を置き去りに、見てしまった。 結末を知った上で読み直す類の小説ではない。しかたない。 1も2もダークを貫いていたのに、3にきて急転、悪に鉄拳、白日の下に曝け 出す、正義を翳す、みたいな展開、モチロンそれでいいんだけど、まん丸に収 まりすぎてモゾモゾ…

ミレニアム2 火と戯れる女

どーも波長がズレる。つーか、リズムが狂う。つーか、前作の緊張感と勢いは 一体どこへ?と思ったら監督替わってんじゃん!ビックリ! 原作読まずに観たら旨味成分や隠し味がわからないんじゃなかろうか? そもそも人間関係及び個人情報が多すぎて、2時間枠に詰め込…

マイレージ、マイライフ

サンキュー・スモーキンにアーロン・エッカート、マイレージにジョージ・クルーニー、ハズレであろうはずがない。 アーロンもクルーニーも役者としてワンランク上、というイメージを裏切らない。 脚本と俳優がお互いの株を持ち上げる理想的な映画。 お約束サム・エリオットの登場もなんだか嬉しい。 路線も流れも同じペース…

ミレニアム

小説より先に観てしまったー。 スウェーデン映画を侮ってはいけない。これがなかなか、見せてくれる。 終わって2時間だったことに気づく程、もっと長くてもかまわない程、おもしろい。 ストーリーに力があり俳優陣もそれに誠実に応えている。 やさしさをやさしく、硬質…

マイ・ライフ マイ・ファミリー

認知症の父を抱える中年兄妹の話である。 内容が硬質で役者も地味に徹し注目度は低いが、共感度はかなり高い。 学者肌の秀才演じるフィリップ・シーモア・ホフマンはピカイチ。 自分を過大評価したがり等身以上でありたがる妹役ローラ・リニーも負けず劣らず。 この妹が殊更よく描か…