天井桟敷

食。映画。音楽。本。旅。そしてベタ。

えいが ア行

イエスマン

久しぶりでジム・キャリー。 やっぱり、というか、さすが、というか、ハズレなし、というか、 ポジティブに生きよう、さすれば幸福が向こうからやってくる、みたいなお話。 とってもハピーなんだけど、深めの恋バナは違和感アリアリ。 変わり種、キツい役をこなしてきた彼にそも…

いのちの食べ方

家畜は生まれるずっと以前から既に家畜であり、 選択もなければ尊厳もない。 作物は強引に育てられ根こそぎ引き抜かれる。 人間のためだけに生まれ育ち搾取され尽くす。 食の全てが管理され合理化され利益の上に成り立っている。 この構図はもはや確立され不…

アイアンマン

トロピック・サンダー後に観ると更に楽しめること請け合い。 ロバート・ダウニーJr.がぐっと好きになる。 コテコテのコミック路線から少しハズれ、大人向けのスカしたカンジに仕上がっている。 社長と秘書の関係もサラリとかわし、このキャスト、この流れなら2作目はもっと楽しめそうに思える。

ウォンテッド

おこちゃまな主役が―最後までダサくて弱キャラのまんま。 逆にアンジーの強面ぶりはこんな映画にゃ収まりきらない勢い。 ストーリーは薄っぺらで バトルはパターンの域を出ず マジックは浅く 出演者全員やっつけ仕事で退屈しきってるようにしか見えなかったなあ~。

相棒

TVもロクに観たことないが、コドモらのリクエストに応じ借りてきた。 そもそもストーリーに無理と矛盾ありすぎ。 もう少し身近な事件でよかったろうに。 役者陣のひたむきな演技に感心したぐらい。

アウェイ・フロム・ハー君を想う

長年連れ添った妻が認知症になり、近く遠くで見守る夫の物語。 ある時は髪振り乱しながら施設の男に恋をし。 またある時は若い頃を彷彿させる美しさで夫を迎え入れる。 記憶の断片は浮遊物のように彷徨い、痛みを伴う過去を引きずり出したかと思えば凛とした…

イースタン・プロミス

アラゴルンことヴィゴ・モーテンセンとクローネンバーグのあまりにもナイスなタックに感激す。 いかにもクローネンバーグ好みだが過去最強の人選。 ヴィゴは圧倒的圧巻。キョーレツな存在感。 タバコとタトゥーと鋼の肉体。盛り上げて固めたオールバック。 …

アクロス・ザ・ユニバース

60年代アメリカ。若者は大いに楽しみ。議論し。ベトナムへ向かい。戦い。抗議を繰り返し。 …恋に落ちる。 ストーリーにマッタク新鮮味がないのが残念だが。 これはBEATLESの曲を骨格に。映像を後付けした映画である。 原曲の圧倒的力強さに加え、役者自身がHOTな解釈で歌い上…

アイム・ノット・ゼア

ボブ・デイランというひとりの男を6人の俳優が、少年。語り部。若き詩人。ただの男。皮肉屋。世捨て人。それぞれを演じ分ける。 中でも。女にだらしなく家庭を顧みない生々しい男の部分を演じたヒース・レジャーと、対外的にクールな言葉を操る枯れ行く詩人を担当したケイト・…

エンジェル

高慢な自信家で成金を夢見てのし上がるも、悪趣味な三流の枠から一歩たりとも抜け出すことができなかった女流作家の物語である。至る所にスカーレット・オハラを匂わす手法がちりばめられており、その比較が彼女をいっそう卑しめ、傲慢さに容赦ない鞭が振りおろされる…

俺たちフィギュアスケーター

聞いて笑え。観て笑え。のギャグ満載。 フィギア‐ペアにウィル・フェレルとジョン・ヘダーがズバリなハマリ。特に相も変わらず強烈キャラなジョン・ヘダー。口を開けてそこに立ってるだけでソートーおかしいのに。その口でその気持ち悪いキスにゾクゾクす。ストーリーはモチロン単純明快ハッピーエンド。脇役をは…

アイ・アム・レジェンド

これアカンて。文字通り孤軍奮闘。ウィル・スミスたったひとりの激務。彼はこんな脚本でホントよくがんばりましたわ。 3年間ひとりと一匹の孤独な生活。学習能力あるじゃんか―!な感染者と時折戯れ。暇つぶしに抗体を研究しているようであり。突如生存者が現…

ウィッカーマン

主演ニコラス・ケイジ。だけで観てしまうワタシのような者をカモった作品。だいたい半分以上がコレに該当するが、中でもコレは最下位方のランク位置。どーしてこんなモンにまで出るんか??全く理解に苦しむ。でも。どんなヘボ役もやってのける仕事人である…

あるスキャンダルの覚え書き

ラストあたり多少弱体が見られるが、ジュディ・デンチの円熟演技に感心することしきりである。クールで自由奔放なケイト・ブランシェットもピタリ役。 ひとり身の寂しさが激しく歪んで、オトモダチを束縛したい病に憑かれたオールドなミスのお話である。 ス…

イン・ザ・ベッドルーム

いとも簡単に『殺す』に至る。若者だけではなく年輩者にも…である。この熟年夫婦の妻が「殺した?」とサラリ聞くあたりから、前半と異なった妙な空気が漂い始める。そしてラストは限りなく……きな臭い。すっかり善悪の感覚が崩壊し、一線を超えた彼らはどこへ…

X-MEN ファイナル

毎度感じるのは、ウルバリンの影がやたら薄いということ。毛むくじゃらのくせに体の線が細すぎるのだ。せめてもう1サイズマッチョであったら。 しかも戦術が地味な肉弾戦に限られるため、どうしても脇のミュータントの華やかな能力に比べ見劣りしてしまう。…

硫黄島からの手紙

二宮クンがいい。演技はモチロン荒いのだけれど。すごくいい。ニューズウィーク日本語版の表紙だって渡辺謙ではなく二宮和也だ。栗林の完璧な聖人ぶりに加え、押さえすぎの静なる演技も過剰気味なもんで、ついこのどこにでもいそうな若者のほうにこそ!大いに…

インサイド・マン

デンゼル・ワシントンは相変わらずセクシーなのだが、この程度の映画に出過ぎ。そろそろ量より質で選んでほしい。 ま、この映画でピカってたのは…いつも一歩下がった立ち位置のウィレム・デフォー!! 今回もその出しゃばらない演技にじんときた。スパイダー…

イノセント・ボイス

エルサルバドルの内戦を子供の目線から描いた実話。監督は…ず――っと観たいと思いつつ、あゝ‥今だ観てない『僕の美しい人だから』のルイス・マンドーキでR。毎度のことながら、子供が兵士として徴兵される様は本当にやり切れない。同じ民族でありながら、国…

エミリー・ローズ

出だしはホラーだが…しだいに法廷ドラマに転じ、最後は宗教論の域に。 そうきたか。丁寧につくられているしバランスもいいが、ホラーとして怖くない。法廷モノとして迫力不足。宗教結論が弱い。どれかひとつにもっと比重を置いて攻めていたなら…と惜しまれる…

ある子供

ダルデンヌ兄弟による昨年のカンヌパルムドール受賞作。無駄なものは全部削ぎ落とし、余計な装飾も一切なし。ストーリーと演技のみのガチンコ勝負。感情の表現もシンプルなのでストレートに浸みこんでくる。 考えることやること全てが幼稚な20歳の若者がなん…

オープン・ウォーター

『ハンディカメラdeドキュメンタリー』っぽいんだけど…こだわりすぎ。ドラマ的展開なさすぎ。ありがちな励まし合いやら罵りあいが海上で延々と続くのみ。演技的にもセリフ的にもけっこう高度な技が必要だと思うけど。 ついサンダンスによろめいてしまう…コー…

アレキサンダー

オリバー・ストーン‥かなりヤバイ。 どこまでいってもコリン・ファレルでいいのか?が拭えず。どうしても『フォーン・ブース』なんである。 しかも長い。 挫折前の華々しい栄光も盛り上がらず最初っからテンション低すぎ。 アラビアのロレンスの後半部(休憩…

オペラ座の怪人

ぜんぜんしっくりこない。ミュージカルの映画化ってやはり難しい。判定は単純に『○』か『×』。 結論から言えばこれは『×』。 まず役者。主役陣が若すぎてちょっと無理。深みなく、最後まで『ジュリア・ロバーツと山下達郎カップル』みたいな印象が拭えずじま…

オールド・ボーイ

朝イチでシスを見て。余韻に浸る間もなく、すでに1日延滞のかのビデオを見る。 ルーカスのまったく隙のないプロの仕事を見た後に、この荒削りをみたせいで、ある意味いっそう際だちましたね。経験と貧富の差が。 日本のコミック臭プンプンでしたが、真面目す…